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「伝える」コラム〈第1回〉「伝える」と「伝わる」はまったく違う

Profile

株式会社アスカフューネラルサプライ・代表代行・CFO

西 祥平

1991年、和歌山県新宮市生まれ。実家は神社。大学卒業後、地元金融機関で9年間、数多くの企業の成長支援に奔走し財務分析・交渉術・リスクマネジメントを鍛える。2021年、アスカフューネラルサプライに参画。23年にCFO、翌24年から代表取締役社長代行として財務・総務・エリア統括・新規事業など幅広く手がける。「仕事が趣味」 と語り経営戦略 × リーダー育成で組織を牽引している。人と話す時間は、三度の飯より大好物。

目次

こんにちは!株式会社アスカフューネラルサプライ 取締役の西です。

「社会人1年目」として新しい世界に飛び込んだあなたに、何か少しでも伝えられることがあれば…そんな想いでこのブログを書きました。

社会に出てみると、学生の頃にはなかった“伝わらなさ”を感じる場面に出会うかもしれません。

「言ったはずなのに伝わっていない」

「どうしてこんなにズレるんだろう」

僕も何度もそんな思いをしていました。

だからこそ、ここでは「伝える」と「伝わる」の違いをテーマに、私自身の経験や現場で感じたことをそのままの言葉で綴っています。

知識としての「正解」ではなく、「あ、これ分かるかも…」「自分もそうだった」と感じてもらえれば嬉しいです。

言ったのに伝わらない…なぜそんなことが起きる?

「ちゃんと話したのに、全然伝わってなかった…」

これって日常のあるあるなんですよね。

新人さんに限った話だけではありません。

実は私も、初めのころは「何を言いたいんか全然わからん」ってストレートに言われて、「なんでー!?」ってなってました 笑

でも、そのあと冷静に振り返ってみると、原因は“説明不足”じゃなかったんです。

伝える側(私)としては「話した」という事実に安心してるんですが、相手がそれをどう受け取ったかまでは見れていませんでした。

つまり、「自分視点だけで完結してた」ってことなんです。これが“伝わらない”の根本原因。

「伝える」っていうのは
ただ言葉を発すること。

でも「伝わる」ということは、
「相手が理解し、共感し、動ける状態になった」という結果だったのです。

その状態を作り出すことが重要。

これは立場やキャリアは関係ありません。双方が意識すべきことです。

「伝わった」って、どう判断するのが正解?

実際に“伝わったかどうか”ってどう判断したらいいと思いますか?

私が意識しているのは、相手の反応を見ること。

表情、相づち、質問の返し方 - それらを観察して「あ、伝わったな」と確信できる瞬間があります。

ただ、ここで難しいのは、
「伝わってないのに、伝わったように振る舞う人」が意外と多いということです。

これ、相手の悪意とかじゃなくて、人間の心理的なクセなんです。

たとえば

● 周囲に合わせようとして「分かったフリ」をしてしまう
● 情報量が多かったり難しいと、思考を止めて「はい、わかりました」で終わらせてしまう
● 「分かりません」と言うのが恥ずかしい、失礼かもしれないと思って黙る
● 目上の人に対して「分かりません」と言えない心理
● 「はい、わかりました」が口ぐせになっていて、実は内容は理解していない

こういう反応が日常的にあるからこそ、「伝えた」と「伝わった」は全然違うということを、
私たち発信側がちゃんと意識しないといけないですね。

では、どうやって“伝わったか”を確かめればいいのか?

私が実践している工夫がいくつかあります。

1. 言い換えてもらうこと
「ではそれらをまとめてもらうと、つまりどういうことやろう?」と聞いてみる。
相手が会話内容を再構成できているかを見ることで、理解の深さが確認できます。

2. 質問を受ける余白を作ること
ただ「分からんかったら聞いてね」って言うだけじゃダメなんです。
「ここ、分かりにくいって思う人多いので、遠慮せんと何でも聞いてくださいね」と伝えると、
聞いていいんだ空気”が生まれます。これはすごく大事です。

3. さりげなく確認すること
「じゃあ、これはどういう意味になるんでしょうか?」って軽く問いかけてみる。
あくまで軽く。詰めるような目力や声のトーンはNG。
そして、あり得ないですが馬鹿にするような態度は当たり前にNG。
あくまで会話の一部として。さらっと聞く事により心理的ハードルも下がります。

「伝える」って、やっぱり相手ありきの行為なんですよね。

だからこそ、ちゃんと受け取ってもらえているかを、自分から丁寧に確認していく。

それが“伝わる力”だと思います。

この感覚を早めに持てた人ほど、成長スピードが速い気がしています!

伝えるから伝わるへの転換

社会人として成長していく中で、「伝える」から「伝わる」への転換は非常に重要です。

自分の言葉や考えが相手にきちんと届いているかを常に意識し、確認する姿勢が大切なのです。

新社会人の皆さんには、ぜひこの違いを意識して日々のコミュニケーションに取り組んでほしいと思います。

初めは難しく感じるかもしれませんが、少しずつ実践していくことで、確実にコミュニケーション力は向上していきます。

最後に、失敗を恐れず、常に学び続ける姿勢を持ち続けることが、社会人としての成長の鍵だと信じています。

皆さんの活躍を心から応援しています!