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「人に向き合う時間」を生む、葬儀社のkintone活用

Profile

株式会社アスカフューネラルサプライ・代表代行・CFO

西 祥平

1991年、和歌山県新宮市生まれ。実家は神社。大学卒業後、地元金融機関で9年間、数多くの企業の成長支援に奔走し財務分析・交渉術・リスクマネジメントを鍛える。2021年、アスカフューネラルサプライに参画。23年にCFO、翌24年から代表取締役社長代行として財務・総務・エリア統括・新規事業など幅広く手がける。「仕事が趣味」 と語り経営戦略 × リーダー育成で組織を牽引している。人と話す時間は、三度の飯より大好物。

目次

はじめに

葬儀社の経営は、
「人」「時間」「正確さ」という、非常に繊細な要素の上に成り立っています。
一方で業務は多岐にわたり、情報は分散しやすく、属人化しやすい。

株式会社アスカフューネラルサプライでは、
こうした課題に対し kintoneを“業務効率化ツール”ではなく、経営を支える基盤 として活用してきました。

その取り組みを、kintone Café 和歌山 Vol.5 にて
取締役(CFO)の西祥平が発表しました。

本記事では、
なぜ葬儀社がkintoneを選び、どう経営に活かしているのか
という視点から、その実践を紹介します。

経営課題としての「葬儀業務の複雑さ」

まず前提として、西取締役が語ったのは
葬儀社特有の業務構造そのものが、経営課題になりやすいという点でした。

👉 現場努力だけでは限界がある構造
👉 経営として「仕組み」で支える必要がある

kintone導入の目的は「効率化」ではなかった

西取締役が繰り返し強調していたのは、
kintone導入の目的が 単なる業務効率化ではない という点です。

抜け漏れを防ぎ、
作業効率を上げて、
人と向き合う時間を増やしたかった

これは経営視点で見ると、

  • 生産性向上
  • リスク低減
  • サービス品質の安定化

を同時に実現する判断だったと言えます。

紙・Excel運用からの脱却という「経営判断」

アスカでは以前、

  • Excel
  • サイボウズ Office

が混在した状態で運用されていました。

ここで重要なのは、
「ITが得意な人向けの仕組みにしなかった」 という点です。

実際、60代のスタッフも含め、約2か月で現場に定着させました。

どうしたかというと、単純に隣で入力作業をやって見せること。
「あ、そんなに難しくないんだ」「こうすればいいんだ」と思ってもらうことが一番の近道です。
ただし、根気は必要な作業ではあります。

kintoneを「業務管理」から「経営管理」へ

講演では、アスカが活用している主な領域として以下が紹介されました。

  • 葬儀情報管理
  • 見積・請求管理
  • 在庫管理
  • スケジュール管理

これらを単体で見るのではなく、

「経営判断に必要な情報が、同じ基盤に集まっている」

という状態をつくったことがポイントです。

👉 現場の進捗
👉 数字
👉 人員状況

同じ視点で把握できることが、経営のスピードを高めています。

外部連携がもたらす「二重作業の排除」

さらにアスカでは、

  • 会計システム
  • 他業務ツール

との連携も進めています。

これは単なる効率化ではなく、
「間違えない仕組みをつくる」経営判断と言えます。

なぜkintoneは定着したのか

西取締役が語った中で、
経営的に特に重要なのはこの点です。

  • 使い方を押し付けない
  • 現場に合わせて育てる
  • 「できた」体験を積み重ねる

kintoneは完成形を入れるのではなく、
組織と一緒に成長させるツールとして扱われていました。

アイコンに親しみやすいイラストを入れ、視覚的にもわかりやすくなるように工夫をしています。

今後の展望|経営基盤としての進化

今後は、

  • 自動発注
  • 取引先との連携

など、社外も含めた情報連携を見据えています。

これは、

kintoneを「社内ツール」ではなく
事業全体を支える基盤として捉える

ための準備とも言えます。

まとめ|葬儀社経営におけるDXの本質

アスカのkintone活用は、

  • IT導入事例
  • DX成功事例

というよりも、

「人を大切にするための経営判断」

葬儀という仕事の本質を守るために、
経営がどこまで“仕組み”を整えるか。

その一つの答えが、
アスカのkintone活用です。